「基礎体温がガタガタ…」「排卵が遅い」「体がだるい」「なかなか妊娠しない」
そんなお悩みを抱えている方、実は“甲状腺”が関係しているかもしれません。
甲状腺は首の前側にある小さな臓器ですが、ここから分泌される甲状腺ホルモンは、体全体の代謝をコントロールしています。
言ってみれば、体を動かすための“エンジンオイル”のような存在。
このホルモンが**多すぎても、少なすぎても、**体のリズムが乱れてしまうのです。
妊娠と甲状腺ホルモンの深い関係
妊娠を希望する女性にとって、甲状腺ホルモンのバランスはとても大切です。
なぜなら、ホルモンが卵巣や子宮の働き、基礎体温、排卵周期などにも大きく関わっているからです。
🔹甲状腺ホルモンが少ない場合(甲状腺機能低下症)
甲状腺ホルモンが不足すると、体のエネルギー代謝が落ちて「スロー」な状態になります。
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手足の冷え
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体のだるさ
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生理周期が長くなる
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排卵の遅れ
といった症状が出やすく、結果的に妊娠しづらくなることがあります。
「体がずっと重い」「なんとなく元気が出ない」と感じていたら、実は甲状腺の不調が隠れているかもしれません。
🔹甲状腺ホルモンが多すぎる場合(甲状腺機能亢進症)
逆に、ホルモンが多すぎると体が“フルスロットル状態”になり、
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動悸・息切れ
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イライラや不眠
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生理不順
などの症状が現れやすくなります。
この状態ではホルモンバランスが崩れやすく、流産のリスクが高くなることもあります。
実は多い「潜在性甲状腺異常」
最近では、血液検査で明らかな異常が出ない「潜在性」のタイプも増えています。
一見元気で、生理も順調。でも…TSH(甲状腺刺激ホルモン)の値が 2.5を超えると妊娠率が下がる という研究結果もあります。
つまり、見た目も問題なくても、
「なんとなく妊娠しづらい」「移植しても着床しない」
といったケースの中に、甲状腺ホルモンの影響が隠れていることがあるのです。
妊活中こそ“甲状腺チェック”を
甲状腺の状態は、採血ひとつで簡単に調べることができます。
もし数値に問題があっても、薬でしっかりコントロールすることが可能です。
特に、次のような方は一度チェックをおすすめします👇
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冷え性・むくみが強い
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生理周期が乱れがち
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不妊治療を続けても結果が出にくい
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家族に甲状腺疾患の既往がある
“見えないところのバランス”を整えることで、妊娠への道がぐっと近づきます。
ぜひ一度、甲状腺ホルモンも含めて体全体の状態を見直してみてくださいね。